
がっかりしないために心理学を学ぶポイント
心理学は統計学であるという認識が必要
最近、メンタリストが注目を集め、心理学への関心が高まっています。まるで人の心を読んでいるようなパフォーマンスに驚く人も多いのではないでしょうか。心理学を学んでいたわたしですら、びっくりします。ですが、実際の心理学は派手はパフォーマンスではなく先人たちの地道なデータ集計による「統計学」です。日本では多くの心理学科が文系に分類されていますが、心理学は多くのデータを解析する必要があるため、理系よりの学問になります。具体的にどういうものかと言うと、例えば、「虐待された経験がある人は、子供を虐待しやすい傾向がある」という結論は「虐待された人」が親になったときに子供を虐待した人の割合と「虐待された経験のない人」が虐待した割合を集計した結果得られたデータ、ということです。実際の心理学は超能力やマジックのようなものではなく、こういった客観的事実を集計した統計学の一種であると認識しておく必要があります。
「心理学」と言っても分野は様々
「心理学」と一口に言っても、分野は様々。パブロフの犬で有名な「学習心理学」やカウンセラーが学ぶ「臨床心理学」、犯罪に特化した「犯罪心理学」や子供の成長過程にスポットを当てた「発達心理学」など、幅広い分野を心理学はカバーしています。大学や専門学校によって、得意としている分野が違うことがあります。学校選びの際は、興味がある分野の心理学に強い先生がいるかどうかをチェックしておく必要があります。心理学は自分の心と向き合うことのできる数少ない学問です。他者とのコミュニケーションにも役立ちます。社会人でも学べる通信制の学校もありますので、人間関係や経営に躓いたら学んでみるのもいいかもしれません。
心理学の大学では、発達心理学や認知心理学など様々な種類の心理学を学ぶことが可能です。大学によって力を注いでいるジャンルは違います。